下記の「肢体の障害」における程度の比較表をご覧ください。
右側は、当事務所が代理人となり、神奈川の社会保険審査官(以下「審査官」)に対して、不支給処分を取り消して2級を認めるように審査請求を行った結果、棄却されたの方の症状です。
左側は平成7年に社会保険審査会(以下「審査会」)の裁決で2級と容認された再審査請求人の症状です。
審査会で出された裁決は、裁判の「判例」に匹敵するほどの意味をもちます。
どなたが判断しても両者の障害の程度が同一であることは明らかです!
| 平成7年再審査請求人 | |||
|---|---|---|---|
| 歩く | 屋内△、戸外△ | 屋内△、戸外△ | 歩く |
| 片足で立つ | 右×、左× | 右×、左× | 片足で立つ |
| 立ち上がる | 可能―支持・要 | 可能―支持・要 | 立ち上がる |
| 階段を登る | 可能―手すり・要 | 可能―手すり・要 | 階段を登る |
| 階段を降りる | 可能―手すり・要 | 可能―手すり・要 | 階段を降りる |
診断書によると、日常動作のうち、上肢については、日常動作が一人でうまくでき日常生活に制限を加えることを必要としない状態である。
下肢については、「座る」、「歩く」が一人でできてもうまくできなく「片足で立つ」は一人では全くできないとなっているが、松葉杖を「ときどき使用」できる状態となっており、その股関節の関節運動範囲は左・右「股関節の屈曲70°」「伸展0°」「内転10°」「外転20°」で若干制限が認められ関節運動筋力は半減であっても、用を廃したものとは云えない。
また、膝関節について、T大学病院A医師からの病状回答によると関節運動範囲は左・右「膝関節の屈曲90°」「伸展0°」であり関節運動筋力は「正常」である。両側大腿骨外顆部に骨壊死を認め運動制限はあるが、通常の歩行には影響ない状態としている。そうすると一下肢の三大関節のいずれか二関節以上が用を廃しているとは判断できない。
前記の上肢の日常動作及び歩行が可能等、総合的にみて「四肢の機能に障害を残すもの」に該当していると認めるのは困難である。
したがって、障害認定日及び裁定請求日において、国年令別表の2級の障害の状態である「一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」及び「身体の機能にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」に該当すると認めることはできない。
この姿勢から、審査官が明らかに棄却を前提に処理していることがハッキリわかります。
ここからも、審査官が結論を棄却に導こうとした姿勢が読み取れます。
第4パラグラフ「四肢の機能に障害を残すもの」と第5パラグラフの「一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」に該当しないというのは、たしかに【第4・肢体の機能の障害】で審査したものです。
しかし【第4肢体の機能の障害】の認定要領には上記以外に2級に該当するものとして「両下の機能に相当程度の障害を残すもの」という項目があります!!
審査請求人の場合、社会保険庁長官が審査を誤るほど両下肢に障害が現れているのですから、まず第一番目に「両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」で審査をするのが当然のはずです!!
なぜ「両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」では審査をしなかったのでしょうか?
審査にタップリ150日もかけているのですから「うっかり忘れていた」ということはありえません。
公正・中立・正義に基づいた審査の形跡など微塵も見受けられません!! 「初めに棄却ありき」の姿勢で処理された典型的な例です!!
本件は「棄却決定に不服があれば、審査会へ再審査請求をすればよい」という問題ではすまされません!
そうした問題とは根本的に次元が異なります!!
本件の審査官は最初から「棄却」を前提に「形だけの審査」ですませてしまったわけですから、これは明らかに我が国の社会保険制度に信頼を寄せている被保険者を著しく裏切るものです。
このような行為は公的年金制度への不信も増大させ国民のコンセンサスを求めていかねばならない今後の年金制度の改革法改正に対してもマイナスの要因となるものです。
したがって、本件のような不正義を1度でもはたらいた審査官は更迭されるべきではないでしょうか!!!
絶えず生活の不安に見舞われている障害者の方の切実な訴えに対して初めから棄却をもって臨む者など審査官の職には不適格ではないでしょうか!
専門家が不服を正当に主張しても、かくのごとく理不尽な棄却をおこなう事実から、これまでに本件の審査官によって一体どれだけの数の障害者の方々が泣かされてきたことでしょう?!
当ホームページは現在、障害年金専門のサイトとして1カ月間に4万件以上のアクセス数を有するため、1年後には審査官の実態を知る人々は、現在よりも約50万人も増加していることになります。
したがって、世間から痛烈な風当たりを受けている今日の郵便局のように、いずれは審査官にも全国の障害者及び障害者団体から厳しい視線が注がれることでしょう。