見小田(みこだ)克美がやった審査

Tさん(不服申立人)の障害(傷病名):うつ病
Tさんの不服申立の趣旨:3級を2級にしてほしい

うつ病の2級の認定基準は次のとおりです。

障害の程度障害の状態
2級 そううつ病によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの

ところが、事実上、上記の文言だけで障害程度の審査を行うのは不可能です。

このため、障害の程度を具体的に判断する場合、公正性の高い資料が参考として求められることになりますが、現時点において、その参考資料となるものは、いわゆる社会保険の判例(社会保険審査会の裁決)しあかりません。
なぜなら社会保険審査会(以下「審査会」といいます。)の裁決は、審査委員に加えて、不服申立人、その関係者、原処分を下した保険者、被保険者及び事業主の各代表が出席し、それぞれが意見を述べ、公開で審理された結果だされた極めて公正性の高い判断であるからです。

そこで私は、Tさんの状態を、平成14年3月29日および平成4年12月25日の審査会の裁決で2級と認められた不服申立人(以下「平成14年不服申立人」「平成4年不服申立人」と呼びます。)の状態と比較し、以下のとおり、Tさんのほうが平成14年不服申立人および平成4年不服申立人よりも明らかに重度の状態にあることを主張しました(Tさんの状態は旧様式診断書の記載の仕方に変換してあります)。

平成14年不服申立人
2級
Tさん
3級
傷病名 うつ病 うつ病
状態像
抑うつ状態
思考・運動制止
刺戟性、興奮
憂うつ気分
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
希死念虜
上記状態についての具体的記載 精神及び運動面の制止、抑うつ気分、不眠等強く就労できない状態。 抑うつ気分、気力低下、不安、思考集中困難は服薬により軽減するも、特に精神違動抑制症状、抑うつ感の改善は十分でなく遷延化している。ストレスに脆弱な状態が続いており、就労も困難となっている。
日常生活能力の判定
食事 ひとりでできる 援助があればできる
用便の始末 ひとりでできる 援助があればできる
入浴・洗面・着衣 援助があればできる 援助があればできる
簡単な買い物 援助があればできる 援助があればできる
家族以外の者との会話 少しは通じる 少しは通じる
刃物・火事の危険 わかる 少しは分かる
屋外での危険(交通事故等)から身を守る 不十分ながら守れる 不十分ながら守れる
日常生活能力の程度 (2) 精神症状を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活上困難がある。 (4) 精神症状を認め、身のまわりのことはかろうじてできるが、適当な援助や保護が必要である。
平成4年不服申立人
2級
Tさん
3級
傷病名 うつ病 うつ病
状態像
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
希死念慮
上記状態についての具体的記載 気分は抑うつ的、思考制止を来し、積極性に欠け、不関的で感情の表出に乏しく、上肢振せんを来し不安を示す。 抑うつ気分、気力低下、不安、思考集中困難は服薬により軽減するも、特に精神違動抑制症状、抑うつ感の改善は十分でなく遷延化している。ストレスに脆弱な状態が続いており、就労も困難となっている。
日常生活能力の判定
食事 ひとりでできる 援助があればできる
用便の始末 ひとりでできる 援助があればできる
入浴・洗面・着衣 ひとりでできる 援助があればできる
簡単な買い物 ひとりでできる 援助があればできる
家族以外の者との会話 通じる 少しは通じる
刃物・火事の危険 分かる 少しは分かる
屋外での危険(交通事故等)から身を守る 守れる 不十分ながら守れる
日常生活能力の程度 (3) 精神症状を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助や保護が必要である (4) 精神症状を認め、身のまわりのことはかろうじてできるが、適当な援助や保護が必要である。

さらに私は、保険者(国)自身が平成23年11月24日および平成25年9月26日に、2級と認定した申請者(以下「平成23年申請者」「平成25年申請者」と呼びます。)の障害の状態と比較し、この場合も、以下のとおり、Tさんのほうが平成23年申請者および平成25年申請者よりも重度の状態にあることを加えて主張しました。

平成23年申請者
2級
Tさん
3級
傷病名 うつ病 うつ病
状態像
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
その他
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
希死念慮
上記状態についての具体的記載 特に朝に著明な憂うつ気分、意欲低下、出勤を試みる際の過呼吸等認めている。現在、求職中であり、産業医面談や出勤練習を行っているが、ままならず、いまだ出勤は困難な状態である 抑うつ気分、気力低下、不安、思考集中困難は服薬により軽減するも、特に精神違動抑制症状、抑うつ感の改善は十分でなく遷延化している。ストレスに脆弱な状態が続いており、就労も困難となっている。
日常生活能力の判定
(1) 適切な食事摂取 b 自発的にできるが援助が必要 自発的にできるが時には助言や指導を必要とする
(2) 身辺の清潔保持 c 自発的にはできないが援助があればできる 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる
(3) 金銭管理と買物 c 自発的にはできないが援助があればできる 助言や指導があればできる
(4) 通院と服薬 c 自発的にはできないが援助があればできる 助言や指導があればできる
(5) 他人との意思伝達及び対人関係 b 概ねできるが援助が必要 助言や指導があればできる
(6) 身辺の安全保持及び危機対応 c 自発的にはできないが援助があればできる 助言や指導があればできる
(7) 社会性 --- 助言や指導があればできる
日常生活能力の程度 (4) 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。 (4) 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。
平成25年申請者
2級
Tさん
3級
傷病名 うつ病 うつ病
状態像
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
希死念慮
抑うつ状態
思考・運動制止
憂うつ気分
希死念慮
上記状態についての具体的記載 易疲労、全身倦怠、集中力低下、意欲低下が持続していて、無気力で横臥状態が多い。時々、気分の落ち込み、抑うつ気分が高まり、時に不安焦燥状態になることもあり、またえん世的気分の出現も認める。対人緊張強く、必要以外の外出はできない。 抑うつ気分、気力低下、不安、思考集中困難は服薬により軽減するも、特に精神違動抑制症状、抑うつ感の改善は十分でなく遷延化している。ストレスに脆弱な状態が続いており、就労も困難となっている。
日常生活能力の判定
(1) 適切な食事摂取 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる 自発的にできるが時には助言や指導を必要とする
(2) 身辺の清潔保持 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる
(3) 金銭管理と買物 おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 助言や指導があればできる
(4) 通院と服薬 おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 助言や指導があればできる
(5) 他人との意思伝達及び対人関係 助言や指導があればできる 助言や指導があればできる
(6) 身辺の安全保持及び危機対応 おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 助言や指導があればできる
(7) 社会性 助言や指導があればできる 助言や指導があればできる
日常生活能力の程度 (4) 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。 (4) 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。

以上は、最大の争点となるものです。

ところが、見小田克美はこれらの争点には一切言及せず、全く根拠のない個人的な基準を当てはめて、Tさんの訴えをバッサリと棄却してしまいました!

社会保険審査官事務取扱要領(平成元年7月10日保険発第60号・年発第3850号)には
「争点に関して請求人等が積極的に提出した資料を採用しなかった場合には、その理由を明らかにすること」
とあるにもかかわらず、
さらに
社会保険審査事務取扱上の注意事項について(昭和25年9月29日保険発第194号)では
「決定書の理由は、事実関係、請求人の申立の趣旨、決定庁の陳述、及びこれに対する審査官の判断を明確に示すこと」
とあるにもかかわらず、見小田克美はこれらの通達をすべて無視してTさんの訴えを棄却してしまったのです!!

このような「オレが法律であり、オレがカラスは白色をしていると言ったらカラスの色は白だ」式の見小田克美の独裁は絶対に許されるべきではありません!

そして、このような部下の暴挙を野放しにしている関東信越厚生局長石井信芳の監督責任も問われるべきだと思います!

皆様、どう思われますか?