■「審査会、お前もか!」D

公 開 質 問 状 D

なぜ
かつての判断と著しく矛盾し
齟齬をきたす
裁決を行うのか!?

平成20年10月30日


社会保険審査会委員長殿

再審査請求代理人
藤原 忍

 貴審査会に対して、このような公開質問状を繰り返し送付し続けなければならないことを甚だ遺憾に思います。

 貴審査会で出された裁決、又は貴審査会により示された判断は、一般的に裁判でいう「判例」に匹敵するものであると解されています。

 果たして貴審査会も、その判断については、平成13年11月30日の裁決で

 「行政不服審査制度、特に独立性の高い審査機関において最終段階の審査を集中的に行うものとされている行政不服審査制度においては、当該審査機関の判断によって速やかに法令解釈の統一を図り、これに基づいて行政事務が相互に齟齬を来すことなく円滑に遂行されることが当然に期待されているものというべきであって、その点からも、当審査会が裁決において示した判断については法律上の拘束力の問題とは別に保険者としてはできる限りこれを尊重すべきことが一般的に要請されているというべきである」

 とハッキリ明言しております。

 したがって当代理人はこの度の再審査請求において

 貴審査会2級相当判断した平成8年10月31日、平成9年2月28日、及び平成10年5月29日裁決の事例に請求人も該当し、又はそれ以上に重度の程度にある。

 ことを明確に主張しました。

 しかるに貴審査会は当代理人の主張を一切無視し、かつての裁決に齟齬をきたす判断により、この度の再審査請求を棄却しました。

 社会保険庁(以下「保険者」という。)は、近年、精神の障害における審査において、請求者及び受給者が激増したことにより、平成18年から故意に審査を厳しくしております。

 「故意」とする理由は、平成14年4月2日以降今日までの間、認定基準の変更は一切行われていないからです。

 にもかかわらず、平成14年4月2日〜平成17年末の間は2級相当と認定していた精神の障害の程度について、保険者は、突如、平成18年すなわち障害者自立支援法が施行された年より、「3級」もしくは「不支給」の処分を全国的に行っています。

 そして、この度(平成20年7月31日付)の請求人照○愛○の再審査請求に対する棄却決定処分は、まさに貴審査会が当代理人の主張を故意に無視し保険者の姿勢に従った結果、導き出すことが可能となったものです。

 すなわち、この度、貴審査会は請求人の障害の状態について、敢えて「日常生活能力の程度は(3)とされている」と指摘して、つまり請求人の日常生活能力の程度が(3)であることが2級に該当しない理由として、棄却しています。

 これは前記のかつての判断(平成8年10月31日、平成9年2月28日、平成10年5月29日裁決)と著しく矛盾し、齟齬をきたすものです!!

 なぜなら前記裁決では、2級相当の根拠が日常生活能力の程度が(3)であるとしているからです。

 矛盾と齟齬は、この度の裁決だけではありません!

 平成18年6月30日における二つの事件(躁うつ病、統合失調症)の裁決では、貴審査会は、それぞれの請求人に対して「保健福祉手帳2級の障害者とされていることから、直ちに国年令別表に掲げる障害の程度に該当するということはできない」として、請求人が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律において2級に認定されているからといって(つまり障害者手帳が2級だからといって)おいそれとは障害年金も2級であると認めるわけにはいかないとしています。

 これも、かつての判断(平成9年12月24日、平成10年5月29日裁決)と著しく矛盾し、齟齬をきたすものです!!

 なぜなら前記裁決での判断は、2級相当の根拠として、請求人が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律においても2級と認定されていることを挙げているからです。

 さらに平成12年2月29日の裁決では、貴審査会は「身体障害者手帳においても2級とされていることから、請求人の障害の状態は前記国年令別表の2級15号に相当するものと判断するのが妥当である」として、2級障害者「手帳」=2級障害「年金」とする判断を明確に示しています!!

 貴審査会の矛盾と齟齬に満ちた判断は、保険者が故意に審査を厳しくし始めた姿勢と迎合して今日に至っています。

 「迎合」とする理由は、平成18年6月30日の裁決において、貴審査会は「日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度のものが2級と認定される、とされている」として、請求人花○雄○の「(3)家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要」な程度は2級と認めるのは困難として、棄却しているからです。

 しかしながら認定基準には、日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度が2級とされるとは、どこにも記載されておりません。

 にもかかわらず、貴審査会は前記裁決で「とされている」と明言しています。

 したがって日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度を2級「とした」のは明らかに保険者以外にはない、ということになります!

 つまり貴審査会は保険者の姿勢に迎合したことになります。

 この事実は貴審査会に対して裁判所に準じた見方をしている請求人、一般の被保険者、及び全国民の厚い信頼を見事に裏切るものであり、大問題であると言わねばなりません!

 いま保険者は、常識では考えられない杜撰な体質、具体的には「消してしまった年金記録」「保険料の着服・横領」「標準報酬月額の改ざん」により、世間から厳しい非難を浴び、完全に信用を喪失しています。

 であるならば、尚更、貴審査会は、最終段階の審査を行う機関として、高い独立性を堅持しなければならないはずです。

 貴審査会が今後も矛盾と齟齬に満ちた判断を繰り返し続けるならば、これまで積み重ねてきた貴審査会の信頼は一挙に失墜し、ひいては国民の社会保険制度に対する不信感をも助長しかねないと当代理人は非常に危惧しています。

 以上の理由から、この度の裁決で貴審査会が当代理人の提起した主張(争点)を故意に無視し、かつての判断に著しく矛盾し齟齬をきたす裁決を行った事由について、回答を求めます。

 事態は深刻です。

 したがって社会通念上からも、貴審査会には当該質問状に対して誠実に回答する責務があることを付記します。

 社会保険審査会の姿勢に問題があると思われる方は下のボタンを押して厚生労働省へメールを送信してください。

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