■「審査会、お前もか!」E

公 開 質 問 状 E

いつまで国民を翻弄し
弱者を裏切る
審査を続けるのか!?

平成21年1月15日


社会保険審査会委員長殿

再審査請求代理人
藤原 忍

 貴審査会で出された裁決、又は貴審査会により示された判断は、一般的に裁判でいう「判例」に匹敵するものであると解されている。

 果たして貴審査会も、その判断については、平成13年11月30日の裁決で

 「行政不服審査制度、特に独立性の高い審査機関において最終段階の審査を集中的に行うものとされている行政不服審査制度においては、当該審査機関の判断によって速やかに法令解釈の統一を図り、これに基づいて行政事務が相互に齟齬を来すことなく円滑に遂行されることが当然に期待されているものというべきであって、その点からも、当審査会が裁決において示した判断については法律上の拘束力の問題とは別に保険者としてはできる限りこれを尊重すべきことが一般的に要請されているというべきである」

 とハッキリ明言している。

 したがって当代理人は請求人熊○志○の再審査請求において

  1. 貴審査会2級相当判断した平成8年10月31日、平成9年2月28日、及び平成10年5月29日裁決の事例に請求人も該当し、又はそれ以上に重度の程度にある。

  2. 貴審査会2級相当の根拠とした「障害者手帳においても2級とされている」(平成12年2月29日裁決)請求人も該当している

 ことを明確に主張した。

 しかるに貴審査会はこの度(平成20年12月24日)、当代理人の主張を一切無視し、かつての裁決に齟齬をきたす判断により、この度の再審査請求を棄却した。

 すなわち、この度、貴審査会は請求人の障害の状態について、敢えて「日常生活能力の程度は(3)とされている」と指摘して、つまり請求人の日常生活能力の程度が(3)であることが2級に該当しない根拠として、棄却している。

 これは前記のかつての判断(平成8年10月31日、平成9年2月28日、平成10年5月29日裁決)と著しく矛盾し、齟齬をきたすものである!!

 なぜなら前記裁決では、2級相当の根拠が日常生活能力の程度が(3)であるとしているからだ。

 さらに貴審査会は「なお請求人は、精神障害者保健福祉手帳2級を交付されている者は障害基礎年金の2級に該当する旨申し立てているが、両者は制度の趣旨・目的を異にするものであり、手帳の2級交付は参考とされることはあっても、それ故に当然に障害基礎年金2級が認められるものではない」として、請求人が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律において2級に認定されているからといって(つまり障害者手帳が2級だからといって)おいそれとは障害年金も2級であると認めるわけにはいかないとしている。

 これも、かつての判断(平成12年2月29日裁決)と著しく矛盾し、齟齬をきたすものである!!

 なぜなら前記裁決での判断は、両者の制度の趣旨・目的が異なることは十分思料のうえで、敢えて2級相当の根拠として、請求人が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律ににおいても2級と認定されていることを挙げているからだ。

 しかも貴審査会は平成11年6月30日の裁決では

 先に行われた身体障害者福祉法の障害等級表の改正を考慮すべきではないかとの意見には傾聴すべきものがある

 として、むしろ障害年金の基準を障害者手帳の基準に合わせるべきとの判断まで明確に示している。

 それを、いまになって「両者は制度の趣旨・目的を異にするものであるから、当然に障害基礎年金2級が認められるものではない」としてかつての判断と著しく矛盾し、齟齬をきたす裁決を行うのは、国民を翻弄させるばかりか、貴審査会がこれまで着実に積み重ねてきた信頼を一挙に失墜させるものである!

なぜそこまで
審査会は
豹変してしまったのか?!?

 一説に審査委員に選ばれた者が実務上のすべての審査を担当しているのではなく、彼らは名義を貸しているだけで、ほとんどの審査は社会保険庁の役人がやっているという噂がある!

 社会保険庁の役人が代わりに審査をやれば、社会保険庁に有利な結果が出るのは当たり前である!!

 たしかに貴審査会の矛盾と齟齬に満ちた判断は、社会保険庁が故意に審査を厳しくし始めた姿勢や時期と一致している!!!

 近年、社会保険庁は精神の障害における審査において、請求者及び受給者が激増したことにより、平成18年から故意に審査を厳しくしている。

 すなわち平成14年4月2日以降今日までの間、認定基準の変更は一切行われていないにもかかわらず、平成14年4月2日〜平成17年末の間は2級相当と認定していた精神の障害の程度について、社会保険庁は、突如、平成18年すなわち障害者自立支援法が施行された年より、「3級」もしくは「不支給」の処分を全国的に行っている。

 そして、この度の請求人熊○志○の再審査請求に対する棄却決定処分も、まさに貴審査会が当代理人の主張を故意に無視し、社会保険庁の姿勢に迎合したればこそ導き出すことが可能となったものである。

 迎合とする理由は、平成18年6月30日の裁決において、貴審査会は「日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度のものが2級と認定される、とされている」として、請求人花○雄○の「(3)家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要」な程度は2級と認めるのは困難として、棄却しているからである。

 しかしながら認定基準には、日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度が2級とされるとは、どこにも記載されてはいない

 にもかかわらず、貴審査会は前記裁決で「とされている」明言した!!!

 したがって日常生活能力が「(4)日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である」程度を2級「としている」のは、社会保険庁以外にはない!

 この事実は貴審査会に対して裁判所に準じた見方をしている請求人、一般の被保険者、及び全国民の厚い信頼を見事に裏切るものであり、大問題である!

 いま社会保険庁は、常識では考えられない杜撰な体質、具体的には「消してしまった年金記録」「保険料の着服・横領」「標準報酬月額の改ざん」により、世間から厳しい非難を浴び、完全に信用を喪失している。

 であるならば、尚更、貴審査会は、最終段階の審査を行う機関として、高い独立性を堅持しなければならないはずである。

 貴審査会が今後も矛盾と齟齬に満ちた判断を繰り返し続けるならば、これまで積み重ねてきた信頼を失墜させるだけでなく、国民の社会保険制度に対する不信感をも助長しかねないと当代理人は非常に危惧している。

 以上の理由から、この度の裁決で貴審査会が当代理人の提起した主張(争点)を故意に無視し、かつての判断に著しく矛盾し齟齬をきたす裁決を行った事由について、回答を求める。

 事態は深刻である。

 したがって社会通念上からも、貴審査会には当該質問状に対して誠実に回答する責務があることを付記する。

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