社会保険審査会裁決選集〜精神その他〜


 請求人の神経症による障害の状態が増進したとして障害給付の額改定請求について、当該傷病による障害の状態は、従前の3級の程度に該当するとして、額を改定しないとした原処分は、妥当。
(平成17年1月31日)

 裁定請求日における請求人の当該傷病(全般性不安障害、アルコール依存症及び混合性人格障害)による障害の状態を、認定基準に照らしてみると、請求人の当該傷病のうち混合性人格障害は認定の対象とならないものであり、アルコール依存症は明らかな身体依存が認められず、これも認定の対象とならない。そうして、全般性不安障害については、神経症圏の病態であって精神病圏の病態を示していないとされていることから、障害の状態とは評価されないこととなる。したがって、裁定請求日における請求人の障害の状態は、国年令別表は勿論厚年令別表第1にも該当しないものと判断せざるをえない。そうすると、請求人に対し、障害給付を不支給とした原処分は、妥当。
(平成17年5月31日)

 請求人の非定型精神病の病状の程度は高度のものというのは困難であり、日常生活能力は身のまわりのことに多くの援助が必要であるが、自らの希望と医師の判断に基づいて、アパート賃貸契約を結んで独居生活を準備中であり、各週末には外泊が許可されており、この障害の状態は1級の程度に該当すると認めることはできず、原処分は妥当。
(平成17年9月30日)

 請求人の強迫神経症の障害の程度は、障害認定日においても、裁定請求日においても、2級に該当すると認めることはできず、原処分は妥当。
(平成17年9月30日)

 請求人の「他の持続的人格変化」による障害の状態は、当該傷病は精神科における人格障害の範疇の病態であり、病状として抑うつ状態が認められるものの、日常生活能力の判定は、神経症レベルとされており、厚年令別表第1に掲げる程度に該当しているとは認め難く、原処分は妥当。
(平成17年11月30日)

 請求人の適応障害による障害の状態は、「統合失調症、統合失調症型障害若しくは妄想性障害」及び「気分(感情)障害」の病態を示していないとされ、状態像として抑うつ状態が認められるが、厚年令別表第1に掲げる程度に該当するとは認められず、原処分は妥当。
(平成17年11月30日)

 請求人のPanic Disorderによる障害の状態は、憂うつ気分、不安等の抑うつ状態が認められ、多弁に不安の訴えがあるが精神病的病態を呈さない程度とされ、3級以上には該当せず、原処分は妥当。
(平成17年11月30日)

 請求人のそううつ病、パニック障害及び解離性障害による障害の状態は、精神病的病態を呈していないとされ、一過性の性質のものであり、3級にも当たらないとした原処分は妥当。
(平成17年11月30日)

 請求人のプラダー・ウィリー症候群による障害の状態は、20歳到達時において国年令別表に該当すると認められないので、障害基礎年金を支給しないとした原処分は、妥当。
(平成17年1月31日)

 請求人の20歳到達時及び裁定請求日における当該傷病(広汎性発達障害)による障害の状態は、国年令別表に定める2級の程度に該当すると認めることはできない。そうすると、請求人に対し、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成17年2月28日)

 請求人の平成15年現況届提出時の当該傷病(強迫障害)による障害の状態は、日常生活が著しい制限を受けるか、又は、日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度に該当すると認めることはできない。そうすると、請求人に対し、障害基礎年金の支給を停止するとした原処分は、妥当。
(平成17年2月28日)

 請求人の平成15年4月現況届時の障害の状態をみてみると、憂うつ気分、意欲低下、無為・自窓的、酒精依存の病状があり、これまで社会生活の経験なく、社会常識を身につけておらず母が同居、介助しているとされているが、日常生活能力の判定項目では、金銭管理と買物(できない)以外の項目は、自発的にあるいは概ねできるが援助を必要とする程度であり、日常生活能力の程度は(3)とされている。これからすると、平成15年現況届提出時における請求人の当該傷病(性格障害(不安、うつ))による障害の状態は、2級の例示に該当すると認めることはできない。そうすると、請求人に対し、同年8月から障害基礎年金の支給を停止するとした原処分は、妥当。
(平成17年5月31日)

 裁定請求日における請求人の当該傷病(パニック障害)による障害の状態を、認定基準に照らしてみると、請求人の当該傷病は、神経症圏の病態であって精神病圏の病態を示していないとされていることから、認定の対象とならないものである。したがって、裁定請求日における請求人の障害の状態は、国年令別表に定める程度に該当しないものと判断せざるをえない。そうすると、請求人に対し、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成17年5月31日)

 裁定請求日における請求人の頭部外傷後精神障害による障害の状態は、国年令別表に定める2級の程度に該当していると認めることはできない。そうすると、請求人に対し、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成17年5月31日)

 請求人の非定型精神病による障害の状態は、易怒的、自己中心的で、浪費や対人関係でのトラブルを起こしやすいものの、激しい興奮や暴力は見られず、感情・欲動・思考の障害により、又は人格崩壊若しくは妄想・幻覚等の異常体験により、日常生活が著しく制限を受ける状態であるとはいえない。したがって、この障害の状態は2級に該当せず、もとよりそれより重い1級にも該当しない。そうすると、請求人に対し旧法年金の支給をしないとした原処分は妥当。
(平成17年8月31日)

 請求人の不安・心気神経症による障害は、裁定請求日において国年令別表及び厚年令別表第1に掲げる程度に該当すると認めることはできないので、原処分は妥当。
(平成16年8月31日裁決)

 請求人の不安神経症による裁定請求日における障害の状態は、国年令別表及び厚年令別表第1に掲げる程度に該当しないとした原処分は、妥当。
(平成16年9月30日裁決)

 請求人の障害認定日における抑うつ神経症による障害の状態は、時に不安感が出現するものの、神経症レベルであり、精神病的病態を呈していないと診断されていることから、障害の状態とは評価されないから、裁定請求日の翌月より3級の障害厚生年金を支給するとした原処分は、妥当。
(平成16年11月30日裁決)

 障害認定日における請求人の障害の状態は、いずれの傷病も精神病の病態を示しておらず、認定の対象となる傷病と認めることが困難であり、請求人に対し、いわゆる事後重症による障害基礎年金を平成14年12月から支給するとした原処分は、妥当。
(平成16年1月30日裁決)

 裁定請求書日における請求人のてんかん・統合失調症による障害の状態は、国年令別表に定める2級の程度に該当すると認めることは困難であり、請求人に対し、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成16年7月30日裁決)

 平成15年現況届提出時における請求人の非定型精神病による障害の状態は、国年令別表に定める2級に該当すると認めることはできない。そうすると、請求人に対して、平成15年6月から障害基礎年金の支給を停止とした原処分は、妥当。
(平成16年10月29日裁決)

 請求人のコルサコフ症候群による障害認定日及び裁定請求日における障害の状態は、いずれも、軽度の失見当職、相当な逆行性健忘及び前向性健忘、自発性の低下があるものの、日常生活能力については、適切な食事摂取は自発的にはできないが援助があればできる、その他項目については自発的又は概ねできるが援助が必要な程度であり、そして、家庭内での簡単な日常生活は可能とされているから、国年令別表に定める程度(1級及び2級)に該当すると認めることはできないので、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成16年11月30日裁決)

 自閉症による障害の評価について、認定基準には格別の記載はないが、知的障害による障害であって2級に該当するものの例示として、「知的障害があり、日常生活における身辺の処理にも援助が必要なもの」が掲げられ、請求人の日常生活状況は、これに該当するということはできず、また、国年令別表の2級18号の文言に照らせば、請求人の知的障害と自閉症による障害とを併せた障害の状態が同号に該当するものとは認めることはできない。そうすると、請求人に対し、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成16年11月30日裁決)

 請求人の高次脳機能障害(前交通動脈瘤破裂、クモ膜下出血後遺症)による裁定請求日における障害の状態は、国年令別表に掲げる程度に該当すると認めることは困難であり、障害基礎年金を支給しないとした原処分は、妥当。
(平成16年12月22日裁決)

 請求人の脳挫傷による障害の状態は、見当識障害、中等度記憶障害とされており、新しいことが全く覚えられない、又は、すぐ忘れる、簡単な演算ができない等強い記銘力障害が残っていること、日常生活能力の程度は「精神症状を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助や保護が必要である。」とされていることなどから、国年令別表に定める2級の程度に該当するものと判断されるので、原処分は妥当ではなく、取消し。
(平成15年5月30日)

 請求人の強迫神経症については、裁定請求日における障害の状態は厚年令別表第1に定める程度に該当していないと認められるため、不支給とした原処分は妥当。
(平成15年1月31日)

 請求人の障害の状態は身体の愁訴が多く、心気的訴えであり、かつ精神病の病態を示していないことから、不支給とした原処分は妥当。
(平成15年2月28日)

 障害認定日における請求人の当該傷病は、依存性人格障害であり、認定基準に照らせば、障害の状態とは評価されない。したがって、障害認定日における請求人の障害の状態は、厚年令別表第1に掲げる程度に該当していると認めることはできないので、障害給付を不支給とした原処分は、妥当。
(平成15年10月31日)

 障害認定日及び裁定請求日における請求人の当該傷病による障害の状態を、規定及び認定基準に照らしてみると、請求人の当該傷病は神経症であり、かつ精神病の病態を示していないとされていることから、障害の状態とは評価されないこととなる。したがって、障害認定日及び裁定請求日における請求人の障害の状態は、国年令別表は勿論、厚年令別表第1にも該当しないものと判断せざるをえない。そうすると、請求人に対し、障害給付を支給しないとした原処分は、妥当。
(平成15年10月31日)

 請求人の額改定請求当時の非定型精神病については、精神分裂病性の変化はかなり高度のものと認められることから、国年令別表の1級に該当するため、額改定をしないとした原処分は妥当でなく取消し。
(平成15年2月28日)

 請求人の不安性障害(重度)については、障害認定日における障害の状態は、2級の程度に該当すると認められないため、不支給としたとした原処分は妥当。
(平成15年1月31日)

 障害認定日における請求人の障害の状態は障害等級2級に該当せず、請求人に対し障害基礎年金を支給しないこととした原処分は妥当。
(平成15年3月31日)

 請求人の強迫神経症(精神分裂病の疑い)による障害認定日における障害の状態は、旧法別表に定める2級の程度に該当すると認めるのは、困難であるといわざるをえないので、平成13年3月から障害基礎年金を支給するとした原処分は、妥当。
(平成15年5月30日)

 請求人の精神分裂病による裁定隋求日当時の障害の状態は、診断書によれば、著しい人格崩壊・思考障害を示すものではなく、妄想・幻覚等の異常体験もみられず、この結果、日常生活について援助を要する状態ながら、曲がりなりにも下宿生活をすることができているのであるから、これを1級に該当するものということはできないので、原処分は妥当。
(平成15年5月30日)

 障害認定日における請求人の非定型精神病による障害の状態は、日常生活が等しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものと認めることは困難であり、国年令別表に定める2級の程度には該当しないため、障害認定日に遡っての障害基礎年金を支給しないとした原処分は、妥当。
(平成15年9月30日)

 裁定請求日における請求人の神経症による障害の状態は、国年令別表に定める2級の程度に該当すると認めることはできないので、障害基礎年金を不支給とした原処分は、妥当。
(平成15年10月31日)

 請求人のアルコール依存症による障害の状態は,障害認定日においては厚年令別表第1に定める程度に該当しないが,裁定請求日においては国年令別表に定める2級の程度に該当することから,原処分は,裁定請求日において障害給付を支給しないとした点において妥当でなく取消。
(平14.6.28)

 請求人の抑うつ心気状態は,神経症であり,かつ,精神病の病態を示していないとされていることから,障害の状態とは評価されないため,不支給とした原処分は妥当。
(平14.7.31)

 請求人の抑うつ状態については,裁定請求日において時に不安・焦燥感が出現するものの,精神病の病態を示していないことから,障害の状態と評価されないため,不支給とした原処分は妥当。
(平14.8.30)

 請求人の特定不能発達障害,脳性麻痺,性格障害による裁定請求日の障害の状態は,脳器質性の障害とみられるが,痴呆,人格崩壊がまったく見られないことからも障害等級3級には該当せず,不支給とした原処分は妥当。
(平14.9.30)

 請求人の神経症,口舌ジスキネジアによる障害の状態は,両下腿の重怠さを自覚し不安感が強いという精神状態を有する神経症であり,精神病の病態を示していないことから,認定基準に照らしてみると障害の状態をは評価されず,障害給付を支給しないとした原処分は妥当。
(平14.12.24)

 請求人のうつ病,てんかんによる障害の状態は,裁定請求日において,てんかん発作はよくせいされているんものの,知識障害,性格変化,その他精神神経症状等が出現しており,国年令別表に定める2級の程度に該当するものと判断されるため,不支給とした原処分は妥当でなく取消。
(平14.3.8)

 請求人の強迫性障害については,20歳到達日においても,すでに抑うつ状態が継続し,精神病の病態を呈しており2級の程度に該当すると判断されるため,原処分は妥当でなく取消。
(平14.9.30)

 請求人の,心因反応による額改定請求時の症状は,幻覚,妄想,不眠等はあるものの日常生活能力はほぼ自立して可能であり,当初裁定時より病状はおおむね固定しているものと認められ,3級の程度には該当するが,2級とは認められないため,原処分は妥当。
(平13.6.29)

 請求人の自律神経失調症による障害の状態は,裁定請求部において臨床検査上格別異常はなく,全身倦怠感,立ちくらみ等の症状を有す神経症であり,かつ精神病の病態を呈していないことから,障害の状態とは評価されず原処分は妥当。
(平13.11.30)

 請求人の全般性不安障害,広場恐怖症の障害の状態,神経症であり,かつ精神病の病態を示していないため障害の状態とは評価されない。このため,原処分は妥当。
(平12.3.31)

 請求人の強迫神経症による障害の程度は,国年令別表に定める2級の程度に該当すると認めるのが相当と判断されるため,3級と変らないため額を改定しないとした原処分は妥当でなく取消。
(平12.9.29)

 境界例による障害の状態は,国年令別表の2級に該当する。
(平12.2.29)

 請求人の額改定請求時における非定形精神病による障害の状態は,2級の例示には該当するが,欠陥状態又は病状等は高度であるとは認められず,国年令別表に定める1級の程度に該当することは困難であるため原処分は妥当。
(平12.3.31)

 請求人の障害の状態は,3級の程度には該当するものの,2級の程度に該当するとは認められないため,原処分は妥当。
(平12.7.31)

 請求人の20歳に達した日における自閉症による障害の状態は,パニック等があり社会生活は著しく制限を受けていること等を総合すると,国年令別表に定める1級の程度に該当するものと判断されるため,2級の障害基礎年金を支給するとした原処分は妥当でなく取消。
(平12.8.31)

 請求人は不安神経症により障害年金又は障害基礎年金及び障害厚生年金を請求したが保険者は障害認定日においては旧厚年法別表1に定める程度に該当せず,裁定請求日においても国民年金法施行令別表及び厚生年金保険法施行令別表第1に定める程度に該当しないとして不支給処分をおこなった。障害認定日においては精神病の病態を示す状態は全く認められないので障害の状態とは評価できず,3級の程度に該当しているとは認められない。裁定請求日においても自覚症状は明らかに悪化していてかなり重症とはいえ,依然として神経症を越える精神病の病態にあるとは認められず,3級の程度には該当していないと判断する。よって,原処分は妥当であり取り消すことはできない。
(平11.4.30)

 請求人は,パラノイア(当該傷病)による障害の状態にあるとして障害年金又は傷害給付の裁定を請求し,平成10年5月から3級の障害厚生年金を支給する旨の処分を受けたが,受給権の発生日を障害認定日とし1級又は2級の程度に該当するかどうかについては,障害認定日における請求人の当該傷病による障害の状態は旧厚年令別表1に定める程度には該当せず,裁定請求時における障害の程度については,日常生活が著しい制限を受けるか,又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度に該当しない。
(平11.8.31)

 請求人は頭蓋骨骨折ないしこれに起因する疾患の原因となった頭部外傷直後の治療内容は不明であるが,約半月後の初診では,当初から神経学的には明らかな異常所見を認めておらず,障害認定日及び裁定請求日のいずれにおいても,3級の程度には該当していない。よって,原処分は妥当である。
(平11.10.28)

 請求人の自律神経失調症による障害の状態は,多彩な自覚症状からもいわゆる心身症に近縁の病態を示していて,神経症ですらなく精神病の病像を呈しているものではない。また,頭部痛の程度は認定の対象となる「疼痛」に該当しないため「傷病が治った状態」になっているとしても厚年令別表第2に該当しているとは認められない。よって原処分は妥当である。
(平11.11.30)

 請求人の低酸素脳症及び遷延性意識障害による障害の状態は,意識レベルは初診日(平成9年8月5日)以降変化してきているが,医学的には,その症状は医師が症状を認定した日(平成10年1月16日)において既に固定し治療の効果が期待できない状態に至っており,障害の状態も1級の例示に該当する。このため,原処分は妥当ではなく取り消さなければならない。
(平11.11.30)

 請求人の裁定請求日における片頭痛の障害は,日常生活上の支障が認められ,治癒していないことから3級に該当する。また裁定請求日における神経症の障害の状態は,数カ月に1〜2回起きる片頭痛発作に対する予期不安とそれに伴う抑うつ気分であり,精神病の病態を示しているものとはいえないため,3級の程度には該当しない。
(平9.4.30)

 請求人の当該傷病は,発作性の著しい頭痛を主症状とする,いわゆる心因性の緊張型頭痛であり,神経の損傷などによる灼熱痛,あるいは身体的な疾患に随伴する疼痛とは認めがたい,請求人は,当該傷病の治療をなお継続中ではあるものの,日常生活においても,すべて一人でできており,一例を挙げると自家用車を自ら運転して買い物ができるほどである。以上を総合して判断すると,裁定請求日における,請求人の障害の状態は,厚年令別表第1の「3級14号」に該当するとは認められない。また,請求人の当該傷病は治っていないので,障害手当金は支給されない。
(平9.9.30)

 請求人の性別同一性障害,一次変性症による障害の状態は,請求人の傷病を「発達障害」の範疇のものと仮定しても,請求人の知能レベルからみて,「精神能力の全般的発達に遅延のあるもの」の程度にあるものとは判断できず,また,請求人の状態像を「神経症」の範疇のものと仮定しても,症状等から精神病の病態を示しているものとは判断できなく,請求人の全体像からみて,「日常生活が著しい制限をうけるか又は著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」に該当すると判断することは困難である。
(平8.4.30)

 請求人の神経症の発病の時期は,厚生年金保険の被保険者期間前であり,又障害の状態は,長期間就労している事実,症状の経過から判断して精神病の病態を示しているとはいえない。
(平7.1.31)

 請求人の傷病名は,被害関係妄想の病態をともなった神経症であるとされており,なお,それ以外の精神病ではないとされていること,また,障害認定日現在における請求人の状態像として,抑鬱状態(不安,焦燥),心気症状があり,さらにその後被害関係妄想の状態にあった期間があり,かつ,現在就労は困難とされていることから,認定基準の「その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては,精神分裂病又はそううつ病に準じて取り扱う。」の要件に該当するものと認められ,かつ,障害の程度は3級の1に該当すると認められる。したがって,請求人の当該傷病による障害の状態は,国年令別表に定める程度には該当しないが,厚年令別表第1に該当するものと判断する。なお,当該傷病はまだ治っていないもとの認められるので,障害手当金は支給されないものである。そうすると,原処分のうち,障害厚生年金を支給しないとした処分は,妥当ではなく,取り消さなければならない。
(平7.7.31)

 請求人の不安神経症による障害の状態は、認定基準によると神経症のみの病態では一見重症なものであっても障害の状態とは評価しないとされているが、請求人は予期不安外出恐怖を主とした状態が続いており、単なる神経症ではなく、精神病の病態も示していると認められる。そうすると厚年令別表1に定める「労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度」に該当すると判断するのが相当である。
(平3.7.31)

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